雨戸の国のサマータイム

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51239059.html

今更ながら、サマータイムなどということを言っている人がいるらしい。まぁ、なにしろ高校生のディベートでの定番のネタだから、大体議論は出尽くしている。「まぁ面倒くさいからパス」ということで大体コンセンサスがとれていると言って良い。せいぜい、ネタの切れた評論家が字数稼ぎに使う程度のどうでもいい話である。


ただ、上のエントリーを読んでちょっと思い出したことがあるので書き留めておきたい。


昔オーストラリア人に「日本はなぜサマータイムを導入しないんだ。眠れないじゃないか!」と言われたことがある。そこではたと気がついたのだが、サマータイムを導入しているイギリスやオーストラリアには雨戸がない。遮光カーテンはあるにはあるが、正直JAROに誇大広告で訴えられかねない程度の代物であって、とてもではないが陽光を遮ってはくれない。それどころか、街灯の明かりを遮るのすら心許ないのだ。


オーストラリアの南の方やイギリス等は緯度が高いから、朝の4時過ぎには夜明けを迎えてしまう。サマータイムがないと夜明けは午前3時半である。これはたまらない。金属繊維の遮光カーテンでばっちり日の光を遮る手もあるが、多分彼らはそんなカーテンの存在を知らない。知らなければ需要もないし、需要がなければ供給もない。そんなわけで、かれらとしては「朝の安眠のためのサマータイム」というのは結構大切な問題なのである。


雨戸文化の日本では、例えお天道様が高く上っても関係なく寝ていられるので、この点は余り問題にならない。


まぁ、政策の重要性という意味では「限りなくどうでも良い」政策に分類されるべきものだろうから、今後も結論を出すことなく、高校生向けのディベートのテーマとして活用されるべきではないかと。