英語って難しいよね(1):一文の構成

最近どうにも忙しく、本サイトを完全放置しているのですが、ふと思い立ってこちらを更新してみます。


ここ数年、英語で困ることが多くなってきたので英語のライティングコースを受けているのですが、これが色々と新発見の連続で、自分がいかにいい加減な英語を書いてきたかを痛感させられています。ただ、やはり漫然と授業を受けていてもついつい復習をおろそかにしがちです(で、先生に「これ前に教えたじゃん」とつっこまれる、と)。そこで、自分の復習を兼ねて、ブログに「今週の勉強内容」を書き記していくことにしました。


有体に言えば、これは単なる備忘録であって公開する必要は皆無なのですが、私の先生がちょっと面白いのです。「アメリカの英語はEnglishではない」とか、大陸ヨーロッパはcontinentalと呼んでイギリスは大陸ヨーロッパとは違うんだという気概を漲らせていたり。一応本人は「大陸ヨーロッパとイギリスをわざわざ分けるような考え方はpolitically incorrectである」という自覚があるらしく、言った後に若干後悔のそぶりを見せたりするのですが。その辺のネタもおいおい紹介できればいいなと思っています。但し、この項目は原則備忘録ですので、読んでもあまり面白くはないであろうことはお断りしておきます。



本来は文法とか、文章構成とか、ある程度体系立ててエントリーを書いていきたいところなのですが、何といってもこれは備忘録です。大体、また「構成がどうたら」とか自分でハードルを上げても、書くのが面倒くさくなるだけですし。そんなわけで、この一連のエントリーは大体時系列で習ったことを書き連ねていきます。


で、初回から目から鱗だったのが、「英語で一番重要な部分は文末にくる」ということ。昔「日本語は動詞が最後に来るので、最後まで何を言っているのか分からない。その点英語は述語が主語の直後にくるのでより直截的」と習ったような気がするのですが、このイギリス人、なにやら逆のことを言っています。


曰く、「英文の基本はSVOである。文章の中で一番重要な情報はSでもVでもなく、目的語のOだ。つまり、英語では文章を最後まで聞かないと何を言っているか分からないし、よって聞き手・読み手は文末に意識を集中する。だから、文章を書く場合は強調すべき語を文末に配置するのが望ましい。」


例えば、


The gardens, with woods, lakes and sweeping vistas designed by A. Smith, are a particular feature of the castle.


という文章では、とある城の特徴としての庭、という側面が強調されているわけです。もう少し書くと、以下の3文は全てニュアンスが異なります。

  • The J. Becher desined palace, which took 10 years to complete, is a neo-classical building.
  • The neo-classical palace, which took 20 years to complete, was designed by J. Becher.
  • The palace, a neo-classical building designed by J. Becher, took 10 years to complete.


最初の文章の場合、宮殿がネオ・クラシカルであるということが重要なわけで、読み手はこの後の文章で「ネオ・クラシカルな建物とは」という説明なり記述なりがあることを期待します。2番目の文章の場合は、ベッカーという人がデザインした宮殿であるということが強調されているので、当然その後はベッカーについての記述が続くんだよね、と読み手は思います。3番目の文章であれば、10年間の間の苦労話が続くはずです。


ここで予想を裏切る文章が続くと、読み手はストレスを感じます。「読みにくい」と思うわけです(おそらく、なぜそう思うかは必ずしも意識していないのでしょうが)。で、折角文法チェックを重ねたはずのレポートはあえなくゴミ箱行きと相成るわけです。この後も口を酸っぱくして言われたことですが、「文章からあらゆるサプライズを取り除け」ということは、読みやすい英語を書く上でかなり重要なことのようです。文法や単語熟語はちゃんと学んだ日本人が次に躓くのはこういう文章構成なのかもしれませんね。


まぁ、私はそもそも文法や単語熟語が怪しい人間なのですが、その辺りはおいおい書いていこうと思います。